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01-4.日本のアドボカシーの実例:2006年度

プロジェクトRINGは、世界基金に関わる日本政府への働きかけなどについて、どのように取り組んでいるのでしょうか。2006年度の実例を挙げたいと思います。

(1)第6回新規案件募集の実施に向けた働きかけ

 プロジェクトRINGが2006年に行った取り組みの中に、新規案件募集(ラウンド6)開始に向けた活動があります。

 「新規案件募集」とは、世界基金が新たにお金を拠出するプロジェクト案件の提案書を各国から募集することです。この募集に応じて、各国のCCM(国別調整メカニズム)が案件提案書を提出し、これを世界基金に設けられた専門家による独立審査機関である技術審査パネル(TRP)が審査して、拠出相当とされた案件について、世界基金が最長5年間、資金を拠出して、案件が実施されるわけです。つまり、今の世界基金の仕組みでは、世界基金が新規のプロジェクト案件に資金を拠出するためには、まず、「新規案件募集」をする必要があるわけです。

 2006年の第6回新規案件募集(ラウンド6)までは、新規案件募集は、目安として年に1〜2回行う、ということがあるものの、募集開始および期限は理事会の開催によって決定されていました。世界基金の理事会は少なくとも年に2回行われています。世界基金が継続的に資金拠出を行い、感染症に対して効果を出していくためにはこの理事会で最低年に1回、新規案件募集を行わなければなりません。しかし、世界基金においては、ドナー諸国が「予測可能」な資金拠出を必ずしも十分な形で行ってこなかったため、「新規案件募集」開始に際しては、つねに資金不足が問題になってきました。第6回新規案件募集に関しても、ドナー国、特に米国や日本は資金不足を理由に、消極的な姿勢を示してきました。2006年4月に開催された第13回理事会では、第6回新規案件募集をこの理事会で開始するかどうかが、最大の焦点になりました。

 プロジェクトRINGは、この理事会に「先進国NGO代表団」のメンバーとして参加しました。プロジェクトRINGは、この理事会で新規案件募集の開始を決定するよう、日本政府に対して事前に働きかけを行い、理事会においても話し合いを持ちまました。また、他の市民社会代表団メンバーとも、反対の立場をとった米国や日本に対する働きかけを行い、新規案件募集を理事会の議題に載せました。結果、同理事会で新規案件募集が議論され、その開始が決定しました。

(2)政策的働きかけ

 また、プロジェクトRINGは、2006年6〜7月にかけて、日本政府に対して持続的な資金拠出を求める働きかけを行いました。2005年に小泉純一郎前首相が世界基金に対して当面5億ドルの誓約を発表し、2006年3月には、2005年度の補正予算からそのうちの1.3億ドルが支払われ、残額が3.7億ドルとなりました。この残りの額の支払いを早急に完了してもらうよう、世界各国から約80団体の署名を含む声明を外務省、財務省、首相官邸に提出しました。プロジェクトRINGの働きかけを含む様々な働きかけの結果、2007年の日本の拠出金(2006年度補正予算による拠出)は、2006年と比較して42%増の1.85億ドルとなりました。

(3)その他の政策面での働きかけ

 その他の働きかけとしては、世界基金の2010年までの戦略・方向性を議論するために世界基金の理事会で設置された「政策・戦略委員会」の討議に関わるものがあります。第14回理事会ではこれに関わって、いくつかの課題で議論・決議がなされるため、日本政府と事前に会合を持ち、議題に関して世界基金の本来の目的に資する方針決定を促しました。同理事会では、新規案件募集を固定的に行い、毎年3月にこれを開始すること(新規案件募集の固定化)、世界基金のプロジェクト案件が5年間の期間を満了したときに、その後どのようにフォローしていくのか(期間満了案件に関する方策)などについて討議・決定されました。これらについて、プロジェクトRINGとして、三大感染症の当事者やコミュニティの利益に資する形で、日本政府への働きかけを行い、合意の形成を図ってきました。

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